ネット販売の伸びが好調2019年上半期の紡績業界の景気が拡大区間に

2019年、我が国の紡績業界が直面している国内外のマクロ情勢はさらに複雑で厳しくなり、各種の不安定、不確実性の要素が交錯し、業界が質の高い発展を推進するために多重の試練をもたらした。

「上半期、内外市場の圧力が高まった背景の下で、紡績業界の生産・販売、利益、投資などの運行指標は変動し、業界は供給側構造改革の深化を堅持し、モデルチェンジ・グレードアップの推進を加速し、景気度は拡張区間に維持され、経済運営態勢はほぼ正常で、マクロ情勢と発展予想とほぼ一致している」中紡連産業経済研究院の劉欣副院長は言った。

国内販売の伸び率減速ネット販売の伸びが好調

2019年以来、我が国の紡績アパレル製品の国内販売市場は安定の中で緩やかになっているが、オンライン小売の伸びは良好である。国家統計局のデータによると、上半期、全国の限度額以上の衣料品の靴帽子、針織物類の小売額は6560億元で、前年同期比3%増加し、伸び率は前年同期と今年第1四半期に比べてそれぞれ6.2と0.3ポイント減速した。全国のオンライン着用商品小売額は前年同期比21.4%増加し、伸び率は前年同期比2.7ポイント減速したが、今年第1四半期より2.3ポイント加速し、4月から20%以上の高い伸び水準に戻った。

国際経済の回復が弱まり、貿易環境リスクが上昇したことなどの影響を受け、紡績業界の輸出圧力は前年同期より明らかに増加し、製品構造、市場構造の調整が加速した。中国税関のデータによると、上半期、我が国の織物服装の輸出額は前年同期比2%減の1284億ドルで、伸び率は前年同期と今年第1四半期に比べてそれぞれ4.8と0.4ポイント減速した。製品構造を見ると、上流の化学繊維、糸、織物などの製品は業界輸出増加の主要な原動力となり、上半期、我が国の織物輸出額は前年同期比1%増加し、全業界の輸出総額に占める割合は48.2%に達し、2018年より4.1ポイント上昇した。同期、衣料品の輸出額は前年同期比4.7%減少した。輸出市場の構造から見ると、新興市場への輸出は伝統市場よりよく、上半期、我が国の米国、EU、日本への織物服装の輸出額は前年同期比それぞれ0.7%、4.2%、4.7%減少し、アセアン、メキシコ、アフリカへの輸出額は前年同期比それぞれ0.8%、3.9%、5.2%増加した。

景気は全般的に安定している

2019年以来、紡績業界の景気は拡大区間にあり続けている。中国紡績工業連合会の調査データによると、第1四半期と上半期、紡績業界の景気指数はそれぞれ55と52で、いずれも50栄枯線の上にあり、業界全体が依然として成長サイクルにあることを示している。

業界生産は全体的に安定した成長を実現している。上半期、紡績業界規模以上の企業の工業増加値は前年同期比3.6%増加し、増加率は前年同期比0.8ポイント上回ったが、今年第1四半期より1.8ポイント減速した。産業チェーンの各段階では、化学繊維業界の工業増加値は13%の2桁の高速成長水準を維持し、増加率は前年同期の6.4ポイントを上回った。産業用織物業界の工業増加値の伸びは比較的安定しており、上半期の前年同期比伸び率は7.6%だった。

運行品質効果の圧力が増加した

2019年以来、内外市場の圧力を受けている中で、紡績企業の利益圧力は増加し、運行品質の向上は難しくなり、営業収入の利益率は毎月上昇している。上半期、全国の3万4000戸規模以上の紡績企業の営業収入は前年同期比3.2%増の24715.5億元に達し、伸び率は前年同期比0.9ポイント減速した。利益総額は前年同期比4%減の1031億6000万元を実現し、伸び率は前年同期より6.4ポイント減速したが、同期の全国製造業の利益伸び率を上回った。各サブ業界では、フィラメント、捺染業界の利益増加が全業界をリードし、利益総額は前年同期比それぞれ12.9%と9.9%増加した。規模以上の紡績企業の営業収益利益率は4.2%で、前年同期の0.3ポイントをやや下回ったが、今年に入ってから月ごとの向上を実現し、上半期の利益率は第1四半期の0.5ポイントを上回った。規模以上の紡績企業の製品回転率は15.1回/年で、前年同期比5.9%減速した。総資産回転率は1.3回/年、三費比率は6.9%、資産負債率は56.3%で、前年同期とほぼ横ばいだった。業界の運行品質指標の変化状況によると、紡績企業の生存発展圧力は増加したが、企業は依然として積極的にモデルチェンジとグレードアップを加速し、総合管理能力の向上に努め、外部リスクの解消に努め、安定した発展を維持している。

固定資産投資規模は小幅に縮小し、企業の投資自信がやや不足していることを示している。上半期、紡績業界の固定資産投資の完成額は前年同期比1.3%減少し、伸び率は前年同期と今年第1四半期に比べてそれぞれ2.6と7.8ポイント減速した。各サブ業界のうち、アパレル業の投資額は前年同期比0.8%増加し、伸び率は前年同期比6.5ポイントを上回り、投資規模は5カ月連続でプラス成長を実現した。紡績業と化学繊維業の投資額は前年同期比それぞれ0.3%と10.6%減少した。地域別に見ると、我が国中部地区の一部の省の投資ペースは加速し、安徽、河南、湖北、湖南の4省の紡績業界の投資額はいずれも比較的に良い成長を実現し、伸び率は全国平均水準を著しく上回った。

中紡連産業経済研究院の趙明霞副院長は、「全体的に見ると、2019年下半期、紡績業界が直面する外部環境はさらに複雑になっているが、我が国のマクロ経済環境と内需消費市場は依然として業界に第一の発展の支えを提供するだろう」と指摘した。